(白夜の五月は残酷だ!) / アレクサンドル・ブローク
白夜の五月は残酷だ!
永遠に門を叩きつける、出かけるのだと!
水色の煙が背後にあって、
未知が、破滅が眼前に!
女たちは狂気のまなこで、
永遠に踏み潰されたバラを胸に秘める!
目覚めろ!我を剣で突き刺してくれ
我が欲望から解放してくれ!
素晴らしき哉、広い草原で輪となって
熱情の輪舞を通り抜け、
ビールを飲んで、良き友と笑い、
花輪模様を編み込んで、
花は他人の女にくれてやり、
欲望、悲しみ、幸福を絞り尽くす、
だがそれほどの価値はある、重たい鋤を手に取って
朝、瑞々しい露の中を行けば。
初出:1908年